ペクーニア(Pecunia)

ストーリー

迷える仔羊たちよ。主と共にあらんことを。

繰り返される内乱。荒れ果てた領土。人々は餓えに倒れ、ときに争う。権力、金、そして僅かな食糧のために無益な血が流されていった。今こそ、我ら司る者たちは迷える仔羊たちに救いの手を差し伸べなければならない。
貨幣の語源にすら、その姿が見え隠れするように・・・毛と乳、さらには血肉や知識に至るまで活用できる羊たちほど、富につながる家畜はいないのだから。

ペクーニア 中央ボードの例(礼拝)

プレイヤーは暗礁の時代を生きる司教です。救済を求める人々(仔羊カード)を受け入れ、獲得しながら、自分の手元に並べていきます。もちろん、異教の徒であろうとも、身分の低い奴隷であろうとも、例外ではありません。
仔羊たちはそれぞれ優秀な能力を持っています。発生するイベント(礼拝・飢餓・夜宴・襲撃)と、仔羊たちの力をうまく活用し、多額の資金(得点)を集めましょう。

飢餓や襲撃によって、あるいは贄として、多くの仔羊たちが、命を落とすかもしれませんが、気に病むことはありません。主のもとに彼らの御霊は救われるのです。
 
 
 

ルール概要

非人道的・仔羊サバイバル!

ゲームが開始時にはテーブル中央にはカードが配置できるイベントボードが4枚、正方形の各辺を成すように置いてあります。また、各プレイヤーには仔羊カードが手札として配られます。(手札は救済前の仔羊たちです。)

ペクーニア プレイ風景

「礼拝」「飢餓」「夜宴」「襲撃」、各イベントボードにはそれぞれカードをプレイできるスペースが3枚分ずつあります。ラウンド中に手番が回ってきたプレイヤーは、以下の2つのアクションから1つを選んで実行します。

(1)手札の仔羊カード1枚を任意のイベントボードにプレイする。但し、同ラウンド中に(2)で選ばれているイベントボード、既に3枚のカードがプレイされているイベントボードにはプレイすることができません。

(2)任意の最低1枚以上の仔羊カードがプレイされているイベントボードを選び、それにプレイされている全てのカードを獲得します。このアクションを選んだプレイヤーはラウンド(フェイズ)から抜けることになります。(同ラウンド中にアクションを行うことができなくなります)

ペクーニア 仔羊カード(審問官)各仔羊たちには能力値として「信仰(礼拝のイベントでお布施を集める力)」「食事(飢餓で被害を抑える力)」「祭事(夜宴を盛り上げてお金を集める力)」「戦力(襲撃で被害を抑える力)」が設定されています。(他にも特殊効果を持っています)次に発生するイベントを見極めて、必要と思われる人材を確保しましょう。

優れた司教であるための秘訣は、「分け隔てることなく救っていく・・・そんな体裁を保持したまま、効果的に有能な仔羊たちを選定して受け入れること」です。手札からカードをプレイし仔羊たちの行く末を見つめながら、カードを獲得するタイミング計りましょう。
 
 

チェック①:カード獲得とイベントの因果

「どのイベントカードから」「どのタイミングで」仔羊カードを獲得したかは、ゲームの肝となるイベントの発生と連動しています。

誰かがラウンドから抜けたとき、そのプレイヤーは仔羊を獲得したボードとそれに隣接するボードの上にイベントチップを置きます。このイベントチップが一定数以上、置かれることで、そのイベントが発生します。さらに、各ラウンドで早くラウンドから抜けるほど、多くのイベントチップを配置することになります。(各ラウンドで何人目として抜けたかによってチップの数が決まります)

ペクーニア イベントボード(夜宴)

つまり、イベントが決まった順番(あるいはランダム)で発生するわけではなく、プレイヤーたちの意志によって発生されられることになるのです。 既に獲得しているカードの都合で、早く、何度も起こしたいイベントがある場合には、そのボードにプレイされているカードを早急に獲得してラウンドから抜ければよいと言えるでしょう。

例えば、獲得したカードに信仰の高い「伝道師」「審問官」が多い場合には、できるだけ「礼拝」のイベントを多く発生させ、お布施を集めたいところです。そんな時は、イベントボード「礼拝」にプレイされているカードをできるだけ早く獲得してしまうことでイベントを加速させることができます。
もちろん、各イベントはイベントチップを置いたプレイヤーだけに影響するわけではなく、全てのプレイヤーに恩恵(あるいは被害)を与えますので、「礼拝」が発生しそうな状況を読んで、信仰の高いカードを集めておくのも手と言えます。逆に信仰の高いカードが少なく、「礼拝」が発生することを良しとしないならば、「礼拝」のボードの上にカードをプレイしなかったり、相手にとって都合の悪いカードを先んじてプレイしてしまうことによって、獲得を阻害することもできます。

作為的に引き起こされるのは、「礼拝」や「夜宴」だけはありません。「飢餓」や「奇襲」といった悲劇を最適なタイミングで引き起こすことによって、他のプレイヤーにダメージを与えることも大切です。
 
 

チェック②:列を成す仔羊たち

配給されるパンを待つように、手札にある仔羊カードや獲得した仔羊カードは一列になっています。ボードにカードをプレイするときには、手札の最も左端のカードをプレイしなければいけません(カードは右側に補充されていきます)し、獲得したカードはボード上にプレイされた順番で最後尾に追加されます。
ボードにプレイするカードを手札から選ぶことはできませんし、特定のイベントで捨て札になってしまうカードを選ぶこともできません。(例えば、「襲撃」のイベントでは戦力が不足しているプレイヤーが、獲得しているカードを先頭から捨て札にしなければいけません)

全ての迷える仔羊たちに救いを。慈愛に溢れる司教を努めながら、資金を集めるのは大変なことかもしれませんが、どのイベントボードにカードをプレイするか・・・あるいはラウンドから抜けるか・・・優れた司教がこれだけの決定権を持っていれば、そこには我が主のための大いなる富が築かれることでしょう。
 
 
 

ゲームデータ

プレイ人数2~4人
プレイ時間45分程度
イラスト朱家, 椥辻良
販売価格2500円
コンポーネント仔羊カード     57枚
イベントボード   4枚
イベントチップ   16枚
羊コマ       4個
巡礼者コマ     1個
スタピーカード   1枚
得点チップ    216点分
カードサイズ横★mm×縦★mm

ペクーニア コンポーネント画像
 
 
 

イメージ動画


 
 
 

外部リンク

 
  
  

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